連日、北アルプスで山岳遭難が相次いでいます。燕岳では80代の男性が滑落して死亡しました。また、常念岳、白馬岳ではいずれも50代男性が転倒して救助されました。
4日午前、北アルプス燕岳大下りノ頭付近(標高約2650メートル)で無職の神奈川県横浜市の男性(80)が滑落しました。
午前7時過ぎに、同行者から救助要請があり、長野県警のヘリで救助し、松本市内の病院に搬送されましたが、その後、頸椎損傷により死亡が確認されました。
男性は3日、2人パーティーで中房登山口から入山し、燕岳から大天井岳に向け登山中でした。
警察によりますと、尾根から約100メートル滑落したとみられ、全身を強く打ち、搬送時、意識のない状態だったということです。
北アルプス常念岳では、奈良県広陵町の会社員の58歳男性が胸突八丁から約400メートル一ノ沢登山口寄り(標高約1650メートル)で転倒しました。
4日午後2時20分ころ、本人から救助要請があり、長野県消防防災ヘリが救助し、松本市内の病院に搬送しました。右足首の骨折で重傷の模様です。
男性は3日、単独で一ノ沢登山口から入山し、4日、常念岳に登頂後、一ノ沢登山口に向けて下山中でした。
また、北アルプス白馬岳では3日、山梨県上野原市の大学教授の男性(59)が山頂付近(標高約2930メートル)で転倒しました。
山小屋に一泊して、4日午前6時前に付近で活動中の長野県山岳遭難防止常駐隊員を通じて救助要請し、同行下山しました。左前腕をけがしている模様です。
男性は、単独で白馬岳を登山していました。
連日、山岳遭難が相次いでいます。
長野県警は、体調や技量、装備など十分注意して登山するよう呼びかけています。