10日の長野県の山岳は遭難が相次ぎました。
午前10時前、北アルプス五竜岳の東にある「遠見尾根」で東京都練馬区の男性会社員(61)が滑落したと同行者から警察に救助要請がありました。
男性は9日に3人パーティーで入山し五竜岳の山小屋に宿泊した後、白馬村方面に下山中だったということで、標高2330メートル付近の登山道から50メートル以上滑落したと見られています。
地上から向かった長野県警の山岳遭難救助隊員が現場で意識の無い状態の男性を確認しました。麓に下ろすのは11日朝からになるということです。
遠見尾根は五竜岳に向かう一般向けのルートですが、狭く切れ落ちている場所や岩場もあります。
北アルプスの奥穂高岳では10日午前9時前、標高2700メートルのザイテングラート付近で埼玉県鴻巣市の男性会社員(54)が涸沢に向け下山中に転倒し、午後1時半過ぎに県警ヘリで救助されました。
胸の骨を折る重傷と見られています。
午前11時頃には前穂高岳から上高地へ下山中だった東京都八王子市の団体職員の女性(47)が標高2850メートル付近で滑落し手首を痛めたと同行者から通報がありました。
軽傷と見られ、今夜は現場にテントを張るということで、警察の山岳遭難救助隊員らが11日早朝から救助に向かうことにしています。
また、上田市の四阿山では午後1時過ぎに新潟県柏崎市の無職男性(64)が下山中に転倒し、午後3時過ぎに消防ヘリで救助されました。左足首を骨折したと見られています。