連日、山岳遭難が発生しています。けがや疲労により行動不能となるケースが相次いでいて、長野県警は「体調や技量、装備など十分注意して登山するよう呼びかけています。
8月2日、北アルプス槍ヶ岳で兵庫県たつの市の自営業の男性(69)が遭難しました。
男性は北鎌尾根独標付近(標高約2730メートル)で疲労と右ひざの痛みのため、動けなくなり、午後2時20分ころ、通りかかった登山者を通じて、救助要請がありました。
警察はあす3日以降、天候の回復を待って救助する予定です。このため、その場所に留まり、ビバークするよう指示しました。
男性は7月31日に単独で上高地から入山し、北鎌沢を経由して、北鎌尾根と槍ヶ岳に向けて登山中でした。遭難した現場は登山道が整備されていない上級者向けの「バリエーションルート」です。
また、北アルプス白馬岳の大雪渓付近(標高約1560メートル)で大阪府東大阪市の団体職員の女性(58)が疲労のため行動不能となりました。
2日午後3時ころ、同行者を通じて救助要請があり、約2時間半後、警察などが救助しました。疲労しているもののけがはない模様です。
1日、木曽殿山荘付近(標高約2580メートル)で東京都青梅市の運転者の男性(59)がバランスを崩して転倒、右足をけがをし、近くの山荘に宿泊し、回復を待ちました。
しかし、一夜明けても回復せず、2日午前6時過ぎ、自力で下山ができないため本人から救助要請があり、約3時間20分後、県警ヘリで救助し、その後、駒ケ根市内の病院に搬送されました。左足首骨折の重傷です。
男性は7月31日に単独で入山し、8月1日に空木岳から檜尾岳に向け登山中でした。
また、南アルプスでも、東京都葛飾区の運転手の男性(65)が遭難しました。
男性は1日から2人パーティーで仙丈ケ岳へ入山し、2日、北沢峠へ下山中、5合目付近(標高約2500メートル)で疲労により動けなくなったということです。
午後6時ころ、同行者から救助要請があり、警察などが捜索しています。
長野県警は「体調や技量、装備など十分注意して登山するよう呼びかけています。