こんな人物を“告発者側”とみなしてよいものだろうか。速見佑斗コーチ(34)が女子体操リオデジャネイロ五輪代表、宮川紗江(18)を平手打ちする映像をフジテレビが独自入手。6日に放送し波紋が広がっている。
速見コーチは前日(5日)に開いた会見で「過去を振り返ってみれば、(宮川の)頭を引っぱたく、そして髪の毛を引っ張ってしまったり、ほっぺたを平手で引っぱたいたこともあります」と話した。しかし、3年前に当時宮川と速見コーチが所属していた埼玉県内の練習場で関係者が撮影したという映像では、激しくビンタされた宮川がよろけたほどで、とても「平手で引っぱたいた」と表現されるレベルではない。仮に宮川が傷害事件として訴えれば十分「事件」として成り立つものといっていい。
事実、この映像を見た別のスポーツ団体の関係者は「無期限の登録抹消でも足りない。あの平手打ちをしている時点で、コーチとしてOUT」と断言した。
宮川が「(速見コーチから)パワハラされたとは感じていません」「(無期限登録抹消処分の)重さには納得できない」と擁護する背景には、暴力的指導の直後に「抱きしめる」「ハグをする」といった手法があるともいわれる。
また、日本体操協会関係者は「宮川は本当に才能あふれる選手で女子代表のエースにもなれるものを持っていますが、故障が多い、体重の管理が甘いという一面がある。コーチの能力や力量が疑問視されてもしかたがない」とも主張する。