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スクープ直後に内調トップと 安倍首相が朝日“ネタ元”潰し 日刊ゲンダイDIGITAL / 2018年3月8日 9時26分

日刊ゲンダイDIGITAL / 2018年3月8日 9時26分
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意に沿わない人物は潰す(C)日刊ゲンダイ

 ロコツな犯人捜しにうごめいている。森友問題をめぐる文書改ざん疑惑で、ロクに回答しなかった財務省のせいで、6日の参院予算委は中止と国会は空転状態。改ざんをリークしたのは財務省関係者といわれているが、朝日新聞の報道以後、安倍首相自らスクープの「ネタ元」潰しに血道を上げているという。

 朝日新聞の文書改ざん疑惑報道で参院予算委が“炎上”した今月2日、安倍首相の行動はロコツだった。首相動静によると、参院予算委終了後の17時55分、官邸でイの一番に会ったのは、内閣情報調査室(内調)トップの北村滋内閣情報官。その後、複数の用事を済ませ、19時15分から東京・有楽町のフランス料理店「アピシウス」で、北村情報官の他、田中一穂日本政策金融公庫総裁らと会食している。

 北村情報官は、加計学園問題を告発した前川喜平前文科次官の「出会い系バー」通い調査を行い、“レイプもみ消し”疑惑が報じられた山口敬之元TBS記者が泣きついた相手と報じられている。安倍首相の“懐刀”で「官邸のアイヒマン」の異名を取るスゴ腕だ。

 一方、田中総裁は第1次安倍政権で首相秘書官を務め、15年7月から1年間、財務事務次官を務め上げた。在職中に、財務省森友学園への国有地売却を決裁。疑惑の核心を知り得る立場にいたキーパーソンである。

 さらに、今月5日付で、警察庁を管理する国家公安委員会の委員に安倍首相と近い大手メディアの取締役が就任。委員会は5人の委員で構成され、1枠は“マスコミ枠”といわれている。これまでもメディア幹部が就任してきたが、5日に就任した取締役は過去、モリカケ問題をめぐり、政権を擁護する論説を何度も展開。安倍首相ともたびたび食事を共にしてきた。そんな“アベ友”記者が、国会同意が必要な捜査機関の要職に就任とは、不可解なタイミングだ。

 まるで、改ざんを流出させた“犯人”を特定するため、側近と協議し、捜査機関に“御用記者”を送り込んだかのようだ。

朝日新聞の報道は、財務省からのリークとみられています。現在、朝日社内の情報管理は厳戒態勢で、“箝口令”がしかれているそうです。安倍官邸は、あらゆる手段を講じ、“犯人”を特定し、口封じするつもりでしょう」(官邸事情通)

 意に沿わない人物は潰す――。“人格攻撃”された前川前次官がいい例だが、安倍政権のやり口は、まさに恐怖政治ではないか。高千穂大教授の五野井郁夫氏(国際政治学)はこう言う。

「予算委直後に内調トップらと会食とは、あまりにロコツです。“犯人”捜しをしたと疑われても仕方ありません。結局、目的は“犯人”を黙らせることでしょう。内部告発者を潰すことは、国民の知る権利を侵害し、民主主義を破壊する行為。北朝鮮一党独裁の中国と違って、日本は守秘義務に違反しない限り、公務員の告発は守られているはずです」

 折しも、中国共産党は5日に開幕した全国人民代表大会で、習近平国家主席の「2期10年」の任期撤廃を含む改憲案を提示。自民党も昨年3月、総裁任期を連続「2期6年」から「3期9年」への延長を決定。発想の根っこは中国と同じじゃないか。安倍政権の暴走を許してはダメだ。