「絶対におかしい消費税!【2】」税の基本理念が破綻している!「消費税は、弱い者いじめ税!」この“悪税”を廃止にしなければ国民の“幸せ”はない!
消費税は悪税! 税の基本原則から外れている
元静岡大学教授で税理士の湖東京至先生.
税の基本概念は今から200年以上前から変わらない。「アダム・スミス」の租税原則は “応分の法則”。 アダム・スミスの租税原則とは、「税金の負担は、能力に応じて」、「能力の高い人は“高い負担”、能力の低い人は“低い負担”」である。 1919年8月11日に制定されたドイツの“ワイマール憲法”にも、「税金は資力に応じて払うべき」とある。 しかし“消費税”は、「赤字の会社や低所得者からも税を徴収し、大企業には還付金を支払う」仕組みとなっている。「税の基本原則」から大きくかけ離れている税金なのだ。
消費税が導入され“貧富の格差”が広がった。消費税率が上がれば、さらにこの差は広がる
今から33年前の1989年に消費税が導入された。それと同時に国は「法人税と所得税」の最高税率を引き下げた。さらに相続税の最高税率も引き下げている。 富める者の税負担を引き下げ、貧しき者からは「赤字であっても税の徴収を可能」にしたのだ。これによって、貧富の格差は大きくなった。 消費税の導入前は「法人税や所得税」という、儲かったところから税金を徴収していた。しかし、消費税導入後は赤字企業からも徴収する。しかし、ない金は払えない! そして税金の滞納が増えた。当たり前である。
経団連が「消費税19%」を、10年前に提言している
今、国民が考えなければ、消費税はグングン上がる。
税率が上がれば、さらに格差は広がる。2012年に経団連(日本経済団体連合会)が消費税19%を提言している。 このときの提言というのは、「消費税率を2014年4月に8%、2015年10月に10%へ引き上げ、その後、2017~2025年度の間、税率を毎年1%ずつ引き上げ、最終的に19%とする」だった。 昨年10月、岸田総理が「消費税には触れない」と発言しており、今すぐの「増税」はない。しかし経団連や財務省の説明は、「国の基礎財政を維持するためには消費税率を上げる必要がある」と言っている。 今、最も税収が多いのが消費税だ。これが「19%」になれば、国民の税負担は単純に倍になる。 そしてトヨタが過去最高の業績を上げても輸出還付金が貰えるように、輸出大企業への還付金も倍になる。 消費税率が上がれば、輸出大企業の税負担は減り、国民の税負担が増すのだ。
国民は「健康で文化的な生活を営む権利」が憲法で認められている、消費税を廃止すべき理由は「憲法の理念」に反しているから
前回「【絶対におかしい消費税1】 税金の基本は「富める者」から徴収して「貧しき者」に分配すること! 赤字企業から徴収して大企業には還付金! 諸費税は不公平! 」 という記事を公開したところ、多くの「同感だ」という意見のほかに、「この記事は間違っている」というコメントもいただいている。 税の基本概念は「富める者」から徴収して「貧しき者」に分配することのはずだ。しかし、「消費税」は「貧しい者」や「赤字企業」からも税を徴収し、大企業や資本家のための不公平な優遇措置となっている「悪税だ」と警鐘を鳴らし続けているのが、元静岡大学教授で税理士の湖東京至先生である。 今回は否定される意見に対する答えも、湖東先生に聞いた。 今回、「絶対におかしい消費税」の第2弾として、湖東先生にさらに詳しく話を聞いた。
「お金のない人」に納税義務を課せば、その人が「文化的な生活」ができますか?
消費税は憲法25条の、「国民の文化的な生活」の概念を逸脱している。
湖東―― 消費税を廃止して法人税で徴収する社会というのは、「貧乏な人からの税収が減って、金持ちからの税収が増える」社会ということ。消費税導入前の社会だね。 日本でも憲法25条「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」にもそう書いてあります。 これを解釈すれば、「お金のない人」に納税義務を課せば、その人が「文化的な生活」ができますか? ということです。それどころか税の滞納をするんですよ。 税制において「滞納」は最もいけないことです。企業で滞納が起こると次は倒産、社会の景気はさらに悪くなる。滞納は、一家心中や人生の破綻に繋がります。 今の消費税は、日本一滞納の多い税金になっています。
「持っている人から取って、ない人にまわす」が税の基本理念、それを根底から覆すのが「消費税」
湖東先生の考える一番いい徴税方法は、「あるところから取って、ないところから取らない」「あるところから取ったものを、ないところに分配する」という発想である。 湖東―― 所得税のように「持っている人に課税」したら取れますよね。 「ある人から取って、ない人にまわす」。これはアダム・スミスの租税原則です。アダム・スミスはイギリスの経済学者で、18世紀の市民革命期の租税思想を代表した人です。この人の考え方は、現在でも通じるものです。 アダム・スミスの4大原則 〔1〕公平性の原則:各人の能力に応じて、公平に租税を負担すること。 〔2〕明確性の原則:租税は恣意的であってはならない。支払の時期、方法、金額は明確でなければならない。 〔3〕便宜性の原則:納税者が支払うのに、納税者の便宜をはかること。 〔4〕最小徴税費の原則:徴税のための費用が租税を上回ると“暴政”を招くので、徴税費は少ないほど良い。 「税負担は能力に応じて払いなさい」「能力の高い人は高い負担、能力の低い人は低い負担」というのがアダム・スミスの考え方です。 ドイツのワイマール憲法にも、税金は資力に応じて払うべきとありますし、フランス革命のきっかけは徴税問題です。 昔から「ないところから税を取ろうとすると、暴動が起こりますよ」と知っているんです。 消費税は「ないところから取って、あるところにまわす」。これを、あるところから取るようになれば、ある程度は下にもまわるはずです。
「財務省も言っている。税収がないから消費税を導入した。それを廃止したら国が立ち行かなくなる」に対する湖東先生の見解
湖東―― 財務省や国会議員が「消費税を廃止したら国が立ち行かなくなる」と言いますが、この理屈は間違っています。消費税がなくても国はやっていけます。 答えはアメリカです。アメリカには消費税がありません。何度も言っていますが、消費税の原案を考えたのはアメリカ人のシャウプ博士ですが、アメリカは熟考の末、消費税を導入しませんでした。消費税がなくてもアメリカが立ち行かなくなってなどいませんよね。 悲しい現実は、貧しい者から赤字でも税を徴収して、富める者の税負担を下げたのが消費税です。消費税導入前に一番税収が多かったのは「所得税と法人税」です。 これは「儲かった人から取る」税金の双璧をなしていました。 日本も消費税を廃止して、消費税導入前に戻せばいいんです。
「日本は少子高齢化が進んでいるので、税収はどんどん減る。だから消費税を取らないと立ち行かなくなる!」に対する湖東先生の見解
湖東―― これも、役人の言いそうな言葉ですね。少子高齢化が進めば、税収が減るが人口も減る。だから、やっていけないというのは間違いです。 人口が減れば支出も減ります。だからバランスは取れている。
なぜ「消費税」を導入する前の「法人税で徴収する」ほうが良かったのか?
消費税が廃止されれば、金持ちから貧乏人に健全に金が動く。
湖東―― 「消費税」という税金の徴収が多ければ、物価が上がります。社会保険などの上限は決まっているので、高額所得者の負担金は減りますが、サラリーマンなど中間層から下の人の負担割合が増えていきます。だから所得格差が広がるのです。 低所得者層の負担が増えれば、当然、不景気になります。消費税は、「わずか少数の富裕層」がますます豊かになるだけ。人口の比率は、圧倒的に中間層から下の割合のほうが多いです。 「消費税」の負担が増えれば国民の税負担が増えて、世の中が不景気になります。逆に、消費税導入前のように、「儲けた人や企業に課税」するという、「法人税」や「所得税」の徴収が多ければ、本来の「税の基本概念」の通り、金持ちから貧乏人に健全に金が動くことになるのです。
「消費税」のなかで、最も悪いのは「還付金」という制度
湖東―― 前回もお話しましたが、消費税は「輸出企業への優遇税制」です。 税の基本概念は「富める者から、苦しんでいる者への分配」です。例えば、儲かっているクルマ屋さんがいたとします。そこが「利益の中から税金を納めて」、苦しんでいる他の会社や人を助ける。助けてもらって立ち直った人は、助けてくれたクルマ屋さんから買う。 そうやって「経済を循環させる」のが基本です。 しかし消費税は、赤字の会社からも「無理やり税金を徴収」するものです。
「消費者から10%取りなさい」とは、条文のどこにも書いていない。実は消費税は「消費者とは無関係」の税金
湖東―― スーパーやコンビニなどで買い物をすると、10%消費税が乗ってきます。あれは自分が払っている消費税だと思っている人が99%ですよ。あれは「消費税」ではないんです。「消費税」は、そういう税金ではありません。 コンビニやスーパーなどで物を買うと、10%消費税が乗ってくる。例えば、税率が10%上がったため100円のコーラが「110円」になったとしたら、普通、「10円分は国に納める」と思いますが、実はこれは消費税率が上ったことを「理由」に値上げされているのです。
「消費税」は、こういった“マヤカシ的”な説明のされ方をする
消費者が支払うのは商品代金であり、実際は消費税の納税義務は事業者にある。 しかし、事業者は10%を国に支払っていない。 消費税は、小売りの商品1個にかける税金ではなく、事業者が「1年間の総売上高×10%」から「1年間に仕入れた額×10%を引いた」その“残り”に対して10%かけた金額を納税する。 事業者が差し引くことが出来るのは、物品の仕入れだけではない。工場の建設費や社用車を買った、社員のユニホームを買った、家賃を払ったなど、いろんなものをそこから差し引くことが出来るのだ。 湖東―― そこで「10%」というのが法律で出てくるわけで、「消費者から10%取りなさい」というのは条文のどこにも書いていないんです。 例えば、社屋を新築して工務店にたくさん払ったとすると、「払った分は引ける」わけですから、その年は「消費税を国に納めなくてもいい」ということも起こります。 お店側も、「お客さんから預かって納めるだけだから楽だ」という性質のものでなく、非常に煩雑な計算をして税額が決まるのです。 消費税率は10%だから、我々が払ったものはそっくり税務署・国に入るかのように感じますが、実は違うのです。「自分の税金」がどこに行ったかなんて全然分かりません。 事業者は消費税など預かっていませんし、合法的に納税額をコントロールすることが出来るのです。 要するに、国民から10%の消費税を払わせているように思わせているだけで、純粋な商品代金なんです。マヤカシですね。
消費税は「値増し販売」であるという裁判の判決も出ている
消費税は「値増し販売」であるということが、裁判でも確定している。
湖東―― 過去に「消費税がおかしい」と裁判所に訴えた人がいます。平成2年3月26日に東京地裁で行われた裁判で判決が出ています。 その判決には「消費者が払っていると思っているのは錯覚ですよ。あれは“消費税”という税金ではありません。あれは“物価の一部”です」と書いてあります。 要するに、我々消費者が「税金」だと思って支払っていた「10%」は、商品代金の一部であって消費税ではない。つまり、値引き販売ならぬ「値増し販売」が行われているのです。
キレイな税金ではない理由! それは、「消費税の成り立ち」にある
湖東―― 消費税の原案は、アメリカ人のシャウプ博士が考えたものです。「付加価値税」という名前を聞いたことがありますか? 「VAT(Value Added Tax)」を最初に考えたのが、アメリカのシャウプ博士。 シャウプ博士は戦後の1950年(昭和25年)に来日して日本の税制を考えたときに、初めて日本に「付加価値税」っていう税金を入れようとしました。 彼が作ったのは、今の消費税と全くスタイルが同じなんです。違うのは消費者が払う「間接税」ではなくて「直接税」ということです。 今、日本にある「法人事業税」という税金を変えて、税金を作ろうとしたわけですが、日本の国会で通ったものの、4年間塩漬けになって結局は廃案になったんです。 廃案になった最大の理由は「赤字会社への課税」という部分。当時の財界が猛反対したためです。輸出より、戦後復興・内需拡大でしたから。
大企業が「フランスの最高傑作品」と「消費税」を褒め称える理由。それは企業に還付金を与えられるから
湖東―― フランス政府が自国の輸出企業を応援するために、「直接税」だった付加価値税を、無理やり消費税という「間接税」にしたことで、錯覚を起こしやすい税金にしてしまった。 フランスは輸入が多くて、輸出が少ない。クルマのルノーもなかなか売れない。それで悩んで考えた末に、「一生懸命やっている輸出企業を応援しようじゃないか」となった。応援するにはどうしたらいいかというと「税金をまけること」ですよね。 でも、「GATT(関税及び貿易に関する一般協定)」という協定で法人税を下げることが禁止されている。「じゃあ、間接税ならいいんじゃないか」ということで、本来、シャウプ博士が考えた「直接税」であった付加価値税を「間接税」として導入したんです。 これは「大企業に還付金を与えるために考え出したもの」です。
消費税は「輸出企業応援税制」だから、消費税を廃止したら大企業の国際競争力がなくなるのか?
湖東―― 最初にはっきり言いますが「消費税を廃止したら、大企業の国際競争力がなくなる」は“嘘”です。再度言いますが、その理由は「アメリカ」です。 米国には消費税がありません。「輸出企業応援政策」がなくても、国際貿易をやっています。日本でも同じはずです。
「消費税を上げると国際競争力が高まる!」と言うのは“大企業と財務省”だけ。世界では「法人税の下げ止まり競争を止めましょう」になってきている
湖東―― 「消費税を上げて、法人税を下げろ」を言うのは、大企業と財務省だけなんです。でも、消費税を上げると、国際競争力ではなく、還付金により間違いなく大企業の「資金繰りが楽」になります。 「法人税が高いと国際競争力がなくなる。法人税は上げられない」。そういう話も聞くけれど、法人税は下げ過ぎなんです。 世界的には「法人税の下げ止まり競争を止めましょう」という議論が起こっている。この考え方の方がスタンダードになってきています。日本は消極的だけどね。
湖東先生の考える「理想の税制」とは?
消費税を廃止して、導入前の高い法人税率に戻す! これが、言えない!
湖東―― 消費税を廃止して、導入前の高い法人税率に戻すこと。そうすれば、景気も良くなります。 消費税で「輸出還付金」なんてことをやっていますが、企業はその還付金に助けられます。しかし、還付金がなければ「努力して世界で売れる商品を作り続ける」しか生き残る術はない。 どちらが発展するかなんて、答えは明白でしょう。
「財務省や政治家」のような国民の幸せを考える側の人が、なぜ「消費税」に賛成するのか?
湖東―― それは、国民に喜んでもらうより「大企業に喜んでもらう」ほうが何かと都合が良いからだと思います。 あとは教育です。有名大学の教授の多くが「大企業が強い国が経済大国」という考えなんです。官僚は、学生の頃から教育されている。
大企業や財務省が言う「法人税率が高いと、日本を出て海外に拠点を移す」というのは本当か?
湖東―― 私は移転しないと思います。法人税率が高いと、確かに安い税金は魅力的だと考える企業はあるでしょう。 しかし、政府の統計にもありますが、海外に本社機能を移転するのは「人件費が安い」「莫大な工場用地を確保できた」という理由が圧倒的なんです。 それに考えてみてください、日本の証券取引所で株式を上場している企業が、税金が安いからという理由で「節税のため、本社は○○国です」と言って通すのでしょうか? 私はそんなことはないと思います。 面白いのは、「税金が安いから他の国に出る」ということを、最も許さないと考えているのは財務省なんです。財務省はいろいろな法律を作って、「税金が理由で日本を離れようとする企業」に規制を設けて防御しています。
国として絶対にやってはいけないのが「税金の未徴収」
最もイケないのは“金のない”ところから、取ろうとすること! “儲けたトコロから徴収する”が200年以上続く「税の基本理念」
湖東―― 消費税が導入されて最も変わったことは、消費税の滞納です。法人税は儲かっている企業から徴収しますが、消費税は赤字企業からも徴収します。 消費税の導入と同時に、法人税の最高税率を下げました。金持ちは税負担率が下がったけれど、貧乏な会社は赤字でも法人税の支払い義務を負った。 でも、お金がなければ税金は支払えない。赤字会社に税負担を強いるから未納分が増える。 日本人は真面目だと言われる国民性なので、未納している税金を早く支払おうと、無理して結果に倒産。その会社の従業員や家族などが路頭に迷う。 そんなことを繰り返したら、不景気になるのは必然です。 いくら税務署が強くても、お金のないところから税金は取れません。その仕組み自体を考え直さなければいけません。
どうしてそんな税制にしたのか? 「払えない人にも課税する」今の仕組み
「生きてる限り取ろう」という「応益負担」の理論は破綻している。歴史が証明しているのに!
湖東―― 「ないところからも取らなきゃダメだ」と考える学者がいるからです。 貧しい人でも、国はなんらかの利益を与えてる。だから貧しい人からでも取らなければいけないという考え方です。 私の考え方は「持っている人から取って、下にまわす」。能力に応じて負担する「応能負担の原則」とも言います。 でも、「生きてるだけで利益を得ている」のだから払いなさいという、「公益負担の原則」がいいという人もいます。 これは滞納を招く考え方です。 例えば地方税、住民税は均等割りで一人5000円です。この税金が払えない人がたくさんいる。これは大変なんです、こうなる理由は「払えない人にも課税する」からです。 生きてるだけで、相手の都合に関係なく課税する。そんな税金は成功しません、絶対に。 こういう税金をやった政府はつぶれる。 なんでもかんでも「生きてる限り取ろう」という「応益負担」の理論は破綻しているんです。
最も問題な還付金の「嘘!」 大企業への還付金は、国内の仕入れ先に「支払った税金」を戻してもらっているだけ!という理論の「嘘」
湖東―― 消費税の本質は、大企業に還付金を与えるために考え出したもの。「輸出企業優遇政策」だから、海外で売る商品には税金がかからない。 海外で売る製品を作るまでに、「国内の仕入れ先に、すでに“支払った税金”を戻してもらっているだけ」は嘘です。 輸出企業が「支払った税金」とされている金額を、仕入れ先が支払わないからです。 仕入れ先は、年に1度、さまざまな経費を差し引いた計算をして納税額を計算しています。 大企業の還付金額は、「税金分」だと考えて戻された「10%」ではない。支払い過ぎた金額を戻されたわけではないのです。
世界では「還付金の廃止」をする方向に
還付金が輸出サギの温床に。
湖東―― 今、この消費税の還付金制度が世界的に「不正の温床」になっています。 単純に考えて、同じ商品の売り上げでも「国内と海外」では売る場所によって、税金分とされる金額が戻ってくるわけですから。 インターネットの検索ワードで「輸出サギ」と記入すれば、過去に発覚した、驚くほどの多くの不正がや疑惑が見られます。 輸出サギとは、「〇〇の国に商品を売りました」。証拠は書類だけ。摘発が難しいんです。 現地に確認に行っても法人が消滅していれば追う方法がない。だから世界的に「還付金制度をなくそう」という議論が盛んになっています。残念ながら、日本ではないですが……。
消費税のカラクリ
消費税は、海外販売分に対して課税していないわけではない。 国民には10%課税でも、輸出大企業には「0%で課税している」と財務省は言っている。財務省のホームページを調べると、輸出は「不課税」と書かれている。「非課税」ではないのだ。 これに猛反発しているのが、日本医師会である。現在、社会保険診療にかかる消費税は非課税とされ、患者から消費税は徴収されていない。 しかし、医療機関が保険診療を行うために仕入れる薬品や設備などに対しては消費税を払っている。このとき支払った消費税は「控除できない」ことになっている。 控除対象外の消費税は、診療報酬への上乗せといった形で対処しているが、実は患者が「目に見えない形」で負担しているのだ。今後、税率が上がれば、保険料や一部負担金を増やすといった形でさらに国民が負担することになる。 そのため医師会では、「軽減税率」や輸出のような「ゼロ税率」にすることを求めている。
消費税は廃止。アメリカと同じように消費税導入前に戻さなければ、国の未来はない
日本から海外が見本とするような立派な税制度に戻す努力を…。
消費税を推奨するのは、財界と財務省だけである。 徴税するなと言っているわけではなく「儲けた側から取る」べきで、ないところから「むしり取る」のはやめるべきである。 消費税が導入されてから33年経ったが、貧富の格差は広がるばかりだ。「消費税10%のカラクリ」も国民は薄々気が付いている。 中小企業の経営者なら、頭でなく、体で不公平感を感じているはずだ。 そして輸出大企業には毎年1.2兆円を超える還付金が支払われている。 「法律で定められているから合法」と言われても、赤字の零細企業の経営者にすれば、「なんで?」と首を傾げたくなる法律だ。 「国が大変だ」と消費税率を上げれば、助かるのは還付金が増える輸出大企業だけ。大多数の国民は、ますます生活が苦しくなる。 何度も言うが「消費税」を推奨するのは、「財界と財務省」だけである。 この消費税と言う「ロジック」に騙されてはいけない。 33年間も経験した今だから、「消費税を廃止して、元の税金に戻すべき」という話が理解されることを願う。 この国で、最も発言力があるのが財界だ。 「消費税を廃止しろ」と言う政治家はいるが、「元に戻せ!」つまり「法人税を上げろ」と言う政治家は少ない。財界の後ろ盾がなくなれば、政治活動に支障をきたすからだ。 だからこそ、「言わなければならない」と湖東先生は言う。 消費税を廃止して、もとの税制に戻す。 税金の基本概念に基づいた「世界のお手本」となる「国民の側に寄り添う税制」にすればよい。